リストカットの話

私の手首にはメンヘラの代名詞、リストカットの痕があります。


とはいえ私の傷は、プロのリストカッターのみなさんのようなザックザクの傷ではなく軽くサクサクっとカットした可愛いもんです。

それに甘んじた私は特に隠しもせず半袖で出歩いたり、たまに気が向いたら絆創膏で大きい傷を隠して外に出たりなどと人の目を気にしない鋼のメンタルを持ったメンヘラでした。

しかしサイゼリヤで対面していた友達が喋りながらも私の腕をガン見していたのがきっかけでなんだか急に、「この傷ってよく考えたら隠すべきものじゃないのか」と思い出しました。

でも夏は暑い。半袖で居たい。じゃあ何故切ったんだよ、という話ではあるがそれは置いておく。

私とて、傷が目立つ時は隠す為に色々試した。コンシーラーを使ってみたり、コントロールカラーで赤みが消えるということでRMKのお姉さんに「小鼻の赤みを消したくて〜」とウソをついてグリーンのコントロールカラーを買ったり、カバー力の強いファンデを塗ったりした。結論、腕というのは擦れる。すぐとれる。服にファンデが付着し泣くハメになる。おすすめはしない。

そこで私は昔読んだ漫画「ライフ」で主人公のメンヘラリストカッターが友達にもらったリストバンドでリスカを隠していたことを思い出して真似した。リストバンドをくれる友達がいないので、自分でゾゾタウンで買った。

今時リストバンドなんてしている人はいないし逆に怪しまれるかもしれないが傷を見られるよりマシだろう、と思って届いた白いリストバンドをつけて一日過ごした。


結果、汗で蒸れてかぶれた。
小学生時代、リストバンドが少し流行っていた頃にも同じような経験をしたのを思い出した。

私は今も左手首をポリポリ掻いている。なんか余計目立つようになった。